親子で運動あそび広場

イスや低い台で安全に!『登る・降りる』に挑戦するおうち運動遊び 体の使い方とバランス感覚を育む 1歳頃〜2歳半向け

Tags: 運動遊び, 室内遊び, 1歳児, 2歳児, 身体発達, バランス感覚, 感覚遊び, 親子遊び, 簡単

初めての育児では、お子さんとの遊び方に悩んだり、準備や片付けが大変に感じたりすることがあるかもしれません。特別な道具を使わなくても、おうちにある身近なもので、お子さんの成長を促しながら親子で楽しく触れ合える運動遊びはたくさんあります。

今回は、お子さんの体の使い方やバランス感覚の発達に役立つ、「登る・降りる」という動きに焦点を当てた室内運動遊びをご紹介します。安全に配慮しながら、お子さんのペースに合わせてゆっくりと進めてみましょう。

『登る・降りる』遊びで育む力とは

お子さんにとって、「登る」「降りる」という動きは、全身の筋肉を使い、体のバランスを取りながら行う、重要な基本的な運動です。この遊びを通じて、以下のような様々な発達が期待できます。

対象となるおおよその年齢

この遊びは、1歳頃〜2歳半頃のお子さんにおすすめです。

伝い歩きが安定してきたり、あんよが上手になってきたりする頃から、お子さんは身の周りの段差(ラグの端、少しの段差、階段など)に興味を持ち始めます。まずは低い段差から始め、お子さんの発達や興味に合わせて難易度を調整してください。

遊びを始めるために準備するもの

特別な道具は必要ありません。おうちにある、安全で安定した「低い段差」になるものを用意しましょう。

注意点: 段差が滑りやすかったり、不安定だったりしないか必ず確認してください。また、お子さんが怪我をする可能性がある硬い角がないかどうかも確認しましょう。

具体的な遊び方のステップ

お子さんの様子を見ながら、ゆっくりと進めていきましょう。

  1. 安全な場所を選ぶ: 滑りにくい床の上で、周りに硬いものや危険なものがない広いスペースを選びます。壁の近くなど、体を支えやすい場所も良いでしょう。
  2. 段差を用意する: 用意したもので、お子さんが無理なく手や膝をついて登れるくらいの、低い段差(5cm〜15cm程度)を作ります。最初はより低い段差から始めると良いでしょう。
  3. 保護者の方が手本を見せる: 保護者の方が実際に段差を「登って」「降りて」みせます。「よいしょ」「ぺったん」など、動きに合わせた声かけをしながら行うと、お子さんも興味を持ちやすくなります。
  4. お子さんと一緒に挑戦する: お子さんの後ろや横に立ち、いつでも支えられるように見守ります。お子さんが段差に近づいてきたら、「ここを登ってみようか」「よいしょ」と優しく声をかけます。必要であれば、お子さんの手を取ったり、お尻を支えたりして補助します。
  5. 『登る』をサポート: お子さんが段差に手をついたり、足をかけたりしようとしたら、「上手だね」「もう少し」と励まします。もし難しそうであれば、少し持ち上げたり、足の位置をサポートしたりして、成功体験ができるように手伝います。
  6. 『降りる』をサポート: 登れたら、次は降りる練習です。「次は下りるよ」「ゆっくりね」と声をかけ、前に手をつかせたり、足の位置を教えてあげたりしながら、安全に降りられるように支えます。
  7. 繰り返し楽しむ: 慣れてきたら、繰り返し登り降りを楽しみます。声かけや歌(例えば、「のぼりぼう」の歌を「のぼって おりて」にアレンジするなど)を交えながら行うと、より楽しくなります。
  8. 難易度を調整する: お子さんが簡単そうにできるようになったら、少しだけ段差を高くしてみたり、手すりなどのない場所(もちろん安全を確保した上で)でバランスを取りながら挑戦させたりと、徐々に難易度を上げていきます。ただし、決して無理強いはしないでください。

遊び中の子どもとの関わり方のヒント

安全に遊ぶための注意点

遊びの準備や片付けを簡単にする工夫

この遊びで使うものは、普段おうちで使っている座布団やクッション、絵本などです。そのため、特別な準備はほとんど必要なく、遊びが終わったら元の場所に戻すだけなので、片付けもとても簡単です。育児や家事で忙しい中でも、気軽に取り入れやすい遊びです。

まとめ

「登る・降りる」というシンプルな運動遊びは、お子さんの体の基本的な使い方、バランス感覚、そして挑戦する心を育む素晴らしい機会になります。何よりも大切なのは、安全を確保しながら、お子さんが「楽しい」「できた」と感じられるように、保護者の方が温かく見守り、一緒に楽しむことです。

身近なものを活用して、今日からぜひお子さんと一緒に「登る・降りる」運動遊びに挑戦してみてください。遊びを通じて深まる親子の触れ合いは、お子さんの健やかな成長にとってかけがえのない宝物になるはずです。