身近なティッシュで親子で楽しむ 生後9ヶ月頃〜2歳向け簡単おうち運動あそび
はじめての育児は喜びとともに、日々新しい発見や悩みも尽きないことでしょう。特に、お子様との遊び方について「どんなことをしてあげたら良いのか分からない」「特別な道具が必要なのでは」と感じるお母様もいらっしゃるかもしれません。
この時期のお子様にとって、身体を動かす遊びは、心と体の成長に欠かせません。そして、その遊びを通じてお母様との触れ合いを深めることは、お子様の安心感や信頼感を育むことにつながります。
ここでは、ご家庭に必ずある身近なアイテム「ティッシュ」を使った、簡単で楽しい運動あそびをご紹介します。特別な準備は不要で、いつでも気軽に始めることができます。
なぜティッシュあそびがおすすめなのか
ティッシュは軽く、柔らかく、形状が自在に変わるため、小さなお子様でも安全に扱えます。また、ひらひらと舞い落ちる様子や、くしゃくしゃになる感触は、お子様の感覚に様々な刺激を与えます。
ティッシュを使った運動あそびの前に
- 安全の確認: お子様がティッシュを口に入れないよう、必ず大人の目の届く場所で行ってください。ティッシュは濡れるとちぎれやすくなるため、お子様が唾液などで濡らした場合はすぐに交換しましょう。
- 環境の準備: 遊ぶ場所の床に滑りやすいものや、ぶつかると危険なものがないか確認しましょう。安全なスペースを確保することが大切です。
- 無理強いはしない: お子様が乗り気でない場合は、無理に続けず、別の遊びに切り替えましょう。遊びは楽しい時間であることが一番です。
生後9ヶ月頃〜1歳半頃のお子様向け ティッシュを使った運動あそび
この頃のお子様は、はいはいやつかまり立ちを始め、行動範囲が広がってきます。手先も器用になり、物を握ったり引っ張ったりすることに興味を持ち始めます。
遊び方:ティッシュどうぞ
準備するもの: * ティッシュ数枚
遊び方のステップ: 1. お母様がティッシュを1枚持ち、お子様の少し離れた場所ではらはらと振って見せます。(追視を促します) 2. お子様が興味を示したら、ティッシュをお子様の手の届く範囲に置いて、「どうぞ」と声をかけます。 3. お子様がティッシュを掴んだり、引っ張ったりする様子を見守ります。
期待できる効果: * 追視(ついし): 動く物を目で追いかける能力が養われます。 * 探索行動(たんさくこうどう): 興味のあるものに近づこうとする意欲や行動を促します。 * 粗大運動(そだいうんどう): ティッシュに近づくためのはいはいやつかまり立ちなどの全身の動きを促します。 * 微細運動(びさいうんどう): ティッシュを掴む、握るといった手や指先の細かい動きを養います。 * 五感への刺激: ティッシュの柔らかさやカサカサした感触、ひらひら動く視覚刺激など、感覚の発達を促します。
子どもとの関わり方のヒント: お子様がティッシュに触れたり、掴んだりできたら、「すごいね」「上手に取れたね」と優しく声をかけて褒めてあげましょう。お子様の行動一つ一つに共感し、反応を示すことが、安心感と次の行動への意欲につながります。
準備や片付けを簡単にする工夫: ティッシュ箱の近くで遊ぶと、遊びの始まりも終わりもスムーズです。遊び終わったら、お子様と一緒にティッシュを集めてゴミ箱へ捨てる練習をするのも良いでしょう。
1歳頃〜2歳頃のお子様向け ティッシュを使った運動あそび
歩くのが上手になり、体を大きく動かすことが楽しくなってくる時期です。投げる、拾う、追いかけるといった、よりダイナミックな動きを取り入れてみましょう。
遊び方:ティッシュひらひらキャッチ
準備するもの: * ティッシュ1〜2枚
遊び方のステップ: 1. お母様がティッシュを1枚持ち、お子様の少し上の位置からふわりと落とします。 2. 落ちてくるティッシュをお子様が手でキャッチしたり、落ちたティッシュを拾ったりするのを促します。 3. 慣れてきたら、少し離れた場所に落として、お子様が歩いて取りに行くように促してみましょう。
期待できる効果: * 全身運動: 落ちてくるティッシュを追いかけたり、しゃがんで拾ったりすることで、全身の大きな筋肉を使います(粗大運動)。 * 空間認識(くうかんにんしき): 落ちてくる物の動きを予測し、自分の体との距離感を把握する能力が養われます。 * 追視と反応: 視覚で物を追い、それに合わせて体を動かす反応速度が向上します。 * バランス感覚: 物を拾う際にしゃがんだり立ち上がったりすることで、体のバランス感覚が養われます。
子どもとの関わり方のヒント: ティッシュが落ちてくる時に「待て待てー」「おーちてきた!」など、声を出して一緒に楽しむことで、遊びへの興味を引き出し、親子の楽しい一体感が生まれます。お子様がキャッチできなくても、「惜しかったね、もう一回やってみようか」と励ましましょう。
準備や片付けを簡単にする工夫: リビングなど、ある程度の広さがあり、物が少ない場所で遊ぶのがおすすめです。遊び終わったら、ティッシュはすぐに集めて捨てられるので、片付けも手軽です。
遊び方:ティッシュ投げっこ
準備するもの: * ティッシュ数枚(くしゃくしゃに丸めても良い)
遊び方のステップ: 1. お母様がティッシュ(または丸めたティッシュ)を優しくお子様に向かって投げます。 2. お子様がティッシュを投げ返したり、落ちたティッシュを拾い上げたりする様子を見守ります。 3. お子様が投げられるようになったら、「えいっ!」など声をかけながら一緒に投げてみましょう。
期待できる効果: * 投げる動作: 肩や腕を使う基本的な運動能力が養われます。 * 拾う動作: しゃがむ、立つといった動きで下半身の筋肉を使います。 * 距離感の把握: 物を投げたり、飛んでくる物を受け止めようとしたりすることで、距離感を学ぶ練習になります。 * 親子のコミュニケーション: 物を介したやり取りは、言葉だけでなく非言語的なコミュニケーションを育みます。
子どもとの関わり方のヒント: お子様が投げたティッシュをオーバーリアクションで受け止めたり、「すごい力もちだね!」と褒めたりすることで、お子様の「できた」という自信と楽しさを引き出せます。
準備や片付けを簡単にする工夫: 軽いティッシュを使うことで、もし物にあたっても傷つける心配が少なく、安心して遊べます。遊び終わったティッシュを袋に入れるなど、片付けをゲームにするのも良いでしょう。
まとめ:ティッシュあそびで広がる親子の時間
ティッシュを使ったこれらの簡単な運動あそびは、お子様の身体能力や感覚の発達を促すだけでなく、お母様とお子様の温かい触れ合いの時間を増やしてくれます。難しいルールや高価な道具は一切不要です。
お子様の発達段階に合わせて遊び方を工夫し、常に安全に配慮しながら、お子様と一緒に心から笑い合える時間を大切にしてください。身近なティッシュ一つで、日々の生活の中に運動あそびと親子の豊かなコミュニケーションを気軽に、そして楽しく取り入れてみましょう。
この記事がお母様方の運動あそびのヒントとなり、お子様との毎日がさらに輝く一助となれば幸いです。