親子で運動あそび広場

シーツや大きな布で親子で楽しむ運動遊び 前庭感覚・固有受容覚を育む 生後6ヶ月頃〜2歳向け

Tags: シーツ, 布, 運動あそび, 感覚あそび, 前庭感覚, 固有受容覚, 体幹, 親子遊び, 室内遊び, 0歳, 1歳, 2歳, 簡単

身近なシーツや布で、心地よい揺れや圧迫感を楽しむ親子運動あそび

赤ちゃんが少しずつ体を動かせるようになると、遊びの幅も広がります。特別な道具を用意しなくても、おうちにある身近なもので、赤ちゃんの体の発達や感覚を育む運動あそびができます。

今回は、普段使っているシーツや大きめの布(タオルケットや毛布など)を使った親子の運動あそびをご紹介します。これらの遊びは、赤ちゃんにとって心地よい揺れや圧迫感を感じる機会となり、「前庭感覚」(揺れやスピードを感じる感覚)や「固有受容覚」(体の位置や動き、力加減を感じる感覚)といった感覚の発達を促します。また、親子の触れ合いを通じて安心感や信頼感を育むことにも繋がります。

生後6ヶ月頃の寝返りができるようになった頃から、あんよが安定してくる2歳頃まで、赤ちゃんの成長に合わせて様々な方法で楽しむことができます。

この遊びで期待できる効果

遊びを始めるために準備するもの

遊び方ステップ

生後6ヶ月頃の赤ちゃんから、あんよが安定してくる2歳頃まで、成長に合わせて遊び方を変えられます。

遊び方1:布にくるまる「ミノムシさん」遊び(生後6ヶ月頃〜2歳頃)

  1. 床にシーツや大きな布を広げます。
  2. 赤ちゃんの体に布を沿わせるようにして、優しく包み込みます。顔が出ていることを確認してください。
  3. まるでミノムシさんのように、布の中に赤ちゃんがすっぽり収まる状態にします。
  4. 「ミノムシさんになったね」「あったかいね」などと優しく話しかけながら、布の上からポンポンと軽く触れてあげましょう。
  5. 慣れてきたら、布の上から優しくコロコロと転がしてあげるのも良いでしょう。回転することで前庭感覚を刺激します。

  6. ポイント: 赤ちゃんが嫌がらない範囲で行い、表情をよく見てください。布にきつく包みすぎないように注意しましょう。

遊び方2:布に乗せて揺らす「ゆらゆらボート」遊び(生後8ヶ月頃〜2歳頃)

  1. 床にシーツや大きな布を広げます。
  2. 赤ちゃんを布の真ん中に仰向けに乗せます。
  3. 親は布の四隅を持ち、赤ちゃんを乗せたまま床から少し浮かせるように持ち上げます。(無理のない範囲で、高さは調整してください)
  4. ゆっくりと左右や前後に揺らしてあげます。「ゆーらゆら」「ボートに乗ってるみたいだね」と声をかけましょう。
  5. 慣れてきたら、赤ちゃんの様子を見ながら、少し大きく揺らしてみたり、止まってみたりと変化をつけてみましょう。

  6. ポイント: 赤ちゃんの首が座っているか、しっかりと体を支えられるかを確認して行います。落下しないよう、床からあまり高く持ち上げず、安全な範囲で行ってください。

遊び方3:布に乗せて引っ張る「ひっぱれソリ」遊び(生後10ヶ月頃〜2歳頃)

  1. 床にシーツや大きな布を広げます。
  2. 赤ちゃんを布の真ん中に座らせます。(はいはいができる頃や、お座りが安定してから)
  3. 親は布の端を持ち、赤ちゃんを乗せたままゆっくりと引っ張ります。
  4. 部屋の中をくるっと回ってみたり、ジグザグに進んでみたりと、動きに変化をつけて楽しみましょう。「ゴーゴー!」「楽しいね!」と声をかけます。
  5. 少し大きな子なら、布の端を自分で掴んで、落ちないようにバランスをとる練習にもなります。

  6. ポイント: 引っ張るスピードはゆっくりと、赤ちゃんの様子を見ながら調整します。床に段差がないか、滑りやすい場所かなどを確認し、安全な場所で行ってください。

遊び中の子どもとの関わり方のヒント

安全に遊ぶための注意点

遊びの準備や片付けを簡単にする工夫

この遊びの良いところは、準備がほとんどいらない点です。普段使っているシーツや布を取り出すだけで始められます。遊び終わったら、布を畳むか、洗濯機に入れるだけで片付けが完了します。特別な道具の準備や後片付けの手間がほとんどかからないため、忙しい育児の合間にも気軽に楽しめます。

まとめ

シーツや大きな布を使った運動あそびは、特別な道具なしで、生後6ヶ月頃の赤ちゃんから手軽に始められる素晴らしい親子遊びです。揺れや圧迫感といった感覚刺激は、赤ちゃんの体の発達に欠かせない前庭感覚や固有受容覚を育みます。また、布を介した温かい触れ合いは、親子の絆を深め、赤ちゃんに安心感を与えます。

赤ちゃんの成長に合わせて遊び方をアレンジしながら、ぜひ日常生活の中に布を使った運動あそびを取り入れてみてください。ゆったりとした心地よい時間の中で、お子様との愛おしい触れ合いを楽しんでいただけたら幸いです。